熱電対とは?そしてその特徴とは?

弊社が開発したワイヤレス温度測定システム『TWINDS-T』は

熱電対を使用して温度の測定を行い、同時に温度のログを取得します。

そこで今回は熱電対とはなにか?そして、その特徴を記事にしたいと思います!

目次

熱電対とは何か?

熱電対は、温度測定に広く使用されているセンサーの一種です。

異なる2種類の金属を接合して作られており、その接合部(接点)に温度差が生じるゼーベック効果により電圧が発生します。

この電圧を測定することで、温度を計算できるという原理になっています。

※ゼーベック効果
温度差が電圧を生み出す現象です。

例えば、金属の両端を異なる温度にすると、その間に電圧が発生します。

これは、熱エネルギーが電子を動かし、電気の流れを作ることで生まれます。

歴史と背景

熱電対の歴史はは19世紀初頭に遡ります。

1821年に、ドイツの物理学者トーマス・ヨハン・ゼーベックが、異なる金属を接合すると温度差に応じて電圧が発生する現象を発見しました。

19世紀後半には、ゼーベック効果を応用した温度測定装置が開発され、工業分野や化学研修で利用されました。

20世紀にはいると、熱電対の技術は急速に発展し、新たな材料の発見や製造技術の向上により、様々な熱電対の種類が開発されました。

この現象は上記で記載したゼーベック効果として知られています。

現代においては、そのシンプルな構造と信頼性から、多くの産業分野で重要な役割を果たしています。

熱電対の歴史を遡ると約200年前の話になるんですね!

熱電対の特徴

1.シンプルな構造

シンプルな構造により、製造が容易で、コストも比較的低く抑えられます。

また、構造がシンプルなため、消耗品ではありますが、壊れにくく耐久性が高いのも特徴の一つです。

2.広い測定範囲

熱電対は非常に広い温度範囲で使用することが可能です。

例えばK型熱電対は-200℃~1372℃までの温度の測定が可能です。

これにより、極低温から高温まで、多種多様な用途に対応することができます。

熱電対の種類についても記事にまとめましたので、是非チェックしてみてくだいさい!

3.耐環境性

熱電対は非上に過酷な環境下でも使用可能です。

高温・低温、圧力変動、化学的腐食などの厳しい条件下でも正確に温度を測定することが可能です。

4.高精度な温度測定

接触型の熱電対は、測定対象に直接触れることで温度を測定します。

これにより、周囲の影響を受けにくく、高精度な温度測定が可能になります。

5.迅速な応答性

熱電対は、温度変化に対して迅速に応答するため、常時温度監視を行う場合など、動的な温度測定にも非常に適しているという特徴があります。

この迅速な応答性は、プロセス制御や実験、検証など温度変化が頻繁に起こる場面でも有効と言えます。

まとめ

以上のように熱電対は、そのシンプルな構造と高い耐久性、広い測定範囲、迅速な応答性など、多くの特徴を持つ温度センサーです。

特に接触型の熱電対は、精度の高い温度測定と即時応答性、耐環境性などのメリットを持ち、様々な産業で利用されているます。

熱電対の特徴を理解することで、その利用範囲と利便性がより明確になるでしょう。

実用例や熱電対の種類などについてもまとめていきたいと思います!

熱電対 Kタイプ 0-500℃ 2線式 プローブセンサー 1M 3.3Ft
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

自社開発及びメーカー企業からの受託開発をメインに展開する、仙台発のベンチャー企業『匠ソリューションズ(株)』のSolution事業部所属。
鋳造業界のDX化をサポートしています。
素晴らしい技術を伝承すると共に、日本のものづくりの更なる発展に少しでも貢献できたら幸いです。

目次