Raspberry Pi(ラズベリーパイ)とは?:IoT開発での活用例

目次

はじめに

Raspberry Pi(ラズベリーパイ)は、教育やプロトタイピング、IoT開発など幅広い用途で活用される小型コンピュータです。

最新モデルでは処理能力が向上し、AIやIoT用途にも対応しやすくなっています。

Raspberry Piは教育から産業用途まで幅広く活用されています。

本記事では、Raspberry Piの基本仕様から活用例、用途について解説します!

1.Raspberry Pi(ラズベリーパイ)とは?

Raspberry Piは、英国のRaspberry Pi財団が開発したシングルボードコンピュータ(SBC)です。

これは手のひらサイズのプリント基板の上にCPUやコネクタ、入出力に必要なインターフェースなど、最小限のPC機能を備えており、LinuxベースのOSが動作します。

最新モデルでも1~2万円程度と安価に購入することができます。

低コストに加え、高い拡張性を備えているため、個人開発や教育用途での人気が高くなっています。

また、Raspberry Pi5ではAI推論エンジンが搭載され、オンデバイスでの機械学習が可能になりました。

日本では「ラズパイ」の愛称で親しまれています。

主な用途

教育用途:

プログラミング学習、ロボット制御

●IoTデバイス:

センサーデータ処理、スマートホーム構築

●AI・エッジコンピューティング:

画像認識、機械学習

●組み込みシステム:

工業制御、データロガー

●メディアセンター:

4K HDR動画再生対応

2.Raspberry Piの特徴

1.小型で高性能

Raspberry Piは手のひらサイズながら、最新モデルではクアッドコアCPUやGPUを搭載し、

AI処理や画像認識にも対応できる性能を備えています。

2.低コスト

基本モデルは数千円から入手可能で、教育機関や個人開発者にも手軽に導入できます。

電力消費も少なく、省エネ性能に優れています。

3.豊富な拡張性

GPIOピンを活用して、センサーやモータ、ディスプレイなどの外部デバイスと接続が可能です。

HAT(拡張ボード)を使用することで、さらに機能を拡張できます。

4.オープンソースの環境

Raspberry Pi OS(旧Raspbian)はじめ、多くのLinux系OSに対応しています。

PythonやC++などプログラミング言語を用いて自由に開発できます。

3.Raspberry Piの主な機能

1.CPU・GPU性能

最新のRaspberry Pi5はクアッドコアCPUを搭載し、マルチタスクや画像処理にも対応しています。

GPUを活用すれば、AI推論や動画再生もスムーズに行えます。

2.ストレージ

microSDカードを使用するのが基本ですが、Pi5ではPCle経由でSSD接続も可能になり、

高速なデータ処理が実現できます。

3.ネットワーク機能

Wi-FiやBluetoothに対応し、IoTデバイスやエッジAI環境の構築に適しています。

有線LANポートを活用すれば、安定したネットワーク通信も可能です。

4.プロジェクト例

スマート農業監視システム

センサーとRaspberry Piを組み合わせ、温度、湿度、土壌水分などのデータを収集し、

作物の生育状況を監視・管理します。

AI監視カメラ

カメラモジュールとAIアクセラレータを組み合わせ、オンデバイスで顔認証や物体検出を行う

セキュリティシステムを構築できます。

産業用予知保全

振動センサーと機械学習モデルを組み合わせ、工場設備の異常を事前に検知するシステムを開発できます。

組込みシステム

FA/LA制御やModbusを利用したデバイスとして、産業用途に適したキャリアボードを使用することで、

様々な組込みシステムを開発することができます。

これらの拡張性により、Raspberry Piは教育用途から産業用途まで幅広い分野で活用されています。

まとめ

Raspberry Piは、安価ながら高い拡張性と処理能力を備えたシングルボードコンピュータです。

最新のRaspberry Pi5は、AI・エッジコンピューティング用途にも適しており、

プロジェクトに応じた適切なモデル選びが重要です。

今後、AIやIoTの発展に伴い、エッジデバイスとしてのRaspberry Piの活用がますます広がることが考えられます。

最新情報をチェックしながら、最適なモデルを選んで活用してみてください。

Raspberry Piを使った匠ソリューションズの例

ワイヤレス温度計測システム『TWINDS-T』

弊社ではRaspberry Piを内蔵したワイヤレス温度計測システム『TWINDS-T』を開発し、販売しています。

当製品は熱電対で計測した温度データをワイヤレスで取得し、リアルタイムで可視化することが可能です。

工場の現場にて、温度計測する際の配線時間短縮や断線事故防止の観点から、

「ワイヤレス計測」というご要求があり、Raspberry Piを使用することでワイヤレス温度計測システムが

実現しました。

エッジAIソリューション

当社「エッジソリューショングループ」では、 AI技術を活用したソリューションの設計・開発を手掛けています。

一例として

NVIDIA Jetson活用による小型/高速化

CPU、GPUのプログラム最適化

Jetsonのほか、Raspberry Piにつきましても、さまざまなサポートをいたしますので、

お気軽にご相談ください。詳細は下記ページをご覧ください。

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