昭和の鋳造ものづくりと現代の鋳造ものづくりの課題

鋳造

先日、「失敗から学ぶDX鋳造講座」を
弊社とマシンインテリジェンス研究会の
共同で開催しました。

そこで、昭和時代の鋳造ものづくりと
現代の課題について洞察を得ました。

今回は
昭和時代の鋳造ものづくりと現代の課題
に焦点を当て、
その興味深い気づきをご紹介いたします!

目次

昭和時代の鋳造ものづくり

昭和時代の鋳造ものづくりは、
「K K D(勘 経験 度胸)」と表現され、
その中でも計算と経験を組み合わせた
アプローチ
が重要視されていました。

勘や経験が問われる中で、
金型設計や鋳造の条件設定においては、
できる限りの計算が行われ、
職人の感覚が補完されていました。

昭和時代の職人たちは、
限られた情報の中で主体的に考え、
経験に裏打ちされた知識をもとに
ものづくりに挑んでいました

これが、現代のものづくりにおいても
重要な要素となり、
職人の感覚が技術の根幹を支え続けている
ことに改めて気づかされました。

現代の鋳造ものづくりの課題

「K K D(勘 経験 度胸)」と
表現された昭和時代の中で
熟練された職人が生まれてきた一方、
現代の鋳造業界にも新たな課題に直面しています。

1.人材確保と教育課題

昭和時代のような熟練した職人が減少する中、
新たな人材の育成が喫緊の課題となっています。

従来熟練技術者の「勘」や「経験」に頼っていた
技術の伝承が必要になりますが、
教育環境や手段の課題があります。

そのため若手技術者の育成
ワークフローの改善が求められています。

2.品質管理の強化

品質管理は鋳造業界においての重要な課題です。

そして熟練の技術者不足、技術の伝承不足から
品質管理への影響もあると言われています。

エンドユーザーからの高品質の要求
部材費の高騰から会社の経費削減目標による
不良率の低減が求められ、
新たな検査技術や品質管理システムの
導入が検討されています

近年はスマート工場という言葉も出てきており、
工場のDX化が進んでいる企業様も
増えていると思います。

一方で、中小企業様の工場では未だ
熟練技術者に依存せざるを得ない
現実があるのも確かです

そして、大きな人材不足、
若手の育成の課題に直面しているのも
中小企業様が多いのではないでしょうか。

冒頭で昭和時代の鋳造ものづくりは
「K K D(勘 経験 度胸)」と
表現されたと書きましたが、
現代の鋳造ものづくりは
「R K K D(理論 勘 経験 度胸)」
表現されています。

つまり、熟練の「勘や経験」に加え、
理論に裏付けて作業を行うことが
求められています

理論への裏付けを行うためには、
データの収集が必要となり、
DX化、IT機器の導入が必須とり、
導入する企業も更に増えていくでしょう。

しかし、
「ITへの知見が無い」
「DX化って何?」
「何から始めればよい?」などの
お悩みをお持ちの方もいるかと思います。

そのため今後はIT業界視点の
「工場のDX化」にも
言及していきたいと思います。

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この記事を書いた人

自社開発及びメーカー企業からの受託開発をメインに展開する、仙台発のベンチャー企業『匠ソリューションズ(株)』のSolution事業部所属。
鋳造業界のDX化をサポートしています。
素晴らしい技術を伝承すると共に、日本のものづくりの更なる発展に少しでも貢献できたら幸いです。

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