Jetsonを使ってエッジAIを導入したい。でも
「Jetsonで本当に自社の要件を満たせるのか」
「どんなことができて、何が苦手なのか」がわからない…
そんなお悩みをお持ちの方へ。


本記事では、Jetsonの得意・不得意を明確にしながら、導入前に必ず押さえておきたいポイントをわかりやすく解説!
特に、導入コストを無駄にしないための5つの重要なポイントを実際の導入事例とともに解説していきます。
Jetsonとは?
Jetsonとは、NVIDIA社が提供する小型で高性能なエッジAI向けコンピュータです。
画像処理や機械学習の処理をローカルで行えるのが特徴です。
JetsonシリーズにはNano/Xavier/Orinなど複数のモデルがあり、それぞれ性能が異なります。
そのため、用途や処理負荷に合わせて適切なモデルを選ぶ必要があります。
また、Jetsonシリーズは省電力ながら高性能GPUを搭載し、多様なエッジAIアプリケーションに対応しているため、使い方やコストに合わせて最適なモデルを選択できます。



Jetsonの概要を解説した記事は以下からご覧ください!


Jetsonで「できること」
■省電力でAI処理が可能
Jetsonは消費電力が低く、バッテリー駆動や屋外設置に強みを発揮します。
■エッジ側で画像認識・物体検出が可能
リアルタイム映像の分析や人物・物体の検知といった用途に最適です。
■小型デバイスとして柔軟な組み込みが可能
ドローン・ロボット・IoT機器など、小型エッジデバイスに組み込めます。
実際の導入事例


製造業での品質検査
- カメラ映像をリアルタイム解析
- 不良品を自動検出
- 検査時間を短縮


小売業での来客分析
- 店舗入り口での人数カウント
- 不良品を自動検出
- マーケティングデータの自動収集
Jetson導入の5つの落とし穴
落とし穴1:高負荷な学習処理はクラウドの方が適している
問題点
Jetsonは推論処理には向いていますが、大規模なモデル学習には不向きです。
対策
学習はクラウドで行い、学習済モデルをJetsonで推論実行する設計にする。
落とし穴2:放熱設計の軽視
問題点
特にJetson Xavier NXやOrinシリーズでは、長時間稼働時に冷却対策が必要です。
対策
動作環境温度を事前に確認し、適切な冷却システムを設計する。
落とし穴3:開発環境構築のハードル
問題点
Linuxベース(Ubuntu)の知識やNVIDIAのSDK(JetPack)への理解が必要です。
対策
事前に開発チームのスキルレベルを確認。
必要に応じて外部委託を検討する。
落とし穴4:処理能力の過大評価
問題点
AIが動くからと言って何でもできるわけではなく、処理負荷に限界があります。
対策
事前にベンチマークテストを実施し、要求性能を満たせるのかを検証する。
落とし穴5:適用場面の見極め不足
問題点
ケースによってはラズベリーパイの方が適している場合もあります。
対策
目的を明確化し、コストパフォーマンスを総合的に判断する。


まとめ:Jetson導入を成功させるためのポイント
- 画像処理・センシング・通信などの目的を明確にする
- 必要なスペックを事前に確認し、モデルを選定する
- 熱対策・電源・通信環境の準備をする
- 内製が難しい場合は、受託会社に相談も検討する


Jetsonは非常に優れたエッジAIデバイスですが、適材適所での活用が求められます。
導入前に「できること」「できないこと」をしっかり見極めることで、無駄なコストや開発リスクを避けられます。
導入検討段階では、自社や他社のユースケース、成功・失敗事例を調べたり、まずは試験導入から着手するのが失敗リスク低減のコツです。



当社では、エッジAIソリューションの受託開発を行っています。
Jetsonを活用したソリューションに関するご相談も承っています。
「何ができるのか詳しく知りたい」「まずは相談だけしたい」という方も、お気軽にお問い合わせください。
匠ソリューションズ(株) エッジソリューションチーム
当社「エッジソリューションチーム」では、 エッジAI技術を活用したソリューションの設計/開発を手掛けています。
一例として
●NVIDIA Jetson活用による小型/高速化
●CPU、GPUのプログラム最適化
など、さまざまなサポートをいたしますので、 お気軽にご相談ください。
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